解雇の金銭解決とは?規制改革会議の再開から考える

解雇の金銭解決とは?規制改革会議の再開から考える

会議

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日本や世界経済の将来を話し合う国際会議「ラウンドテーブル・ジャパン」が15日まで東京都内で開かれた。規制改革会議の大田弘子議長代理(政策研究大学院大学教授)は「解雇の金銭解決の議論をすぐに始めるべきだ」と述べ、秋にも再開する会議の論点として取り上げる意向を示した。(中略)解雇の金銭解決は元の雇い主を不当解雇で訴えた人が勝った場合、補償金で雇用契約の解消を認める新制度。世論の批判で政府が議論を取りやめた経緯がある。日本経済新聞

解雇の金銭解決「秋にも議論」

解雇の金銭解決が焦点となる会議が再開されるとのニュースがはいってきた。今回は解雇の金銭解決について論じてみたい。

記事の中で注目すべきポイントは「解雇の金銭解決は元の雇い主を不当解雇で訴えた人が勝った場合、補償金で雇用契約の解消を認める新制度」とのことだ。

分かりやすく説明すると、「お前は能力が低く会社の役に立たないからクビだ」と言われ解雇され、裁判で解雇が無効と判断された場合、今までなら「裁判期間中の労働者に支払うべき賃金」と「裁判以降に労働者を再び職場に復帰させる」必要があった。

しかし、会社としては「会社の役に立たない」と判断している労働者を再度職場に復帰させてもメリットはない、だからと言って再度解雇することもできないとなると大きな負担となる。そこで、解雇は不当であるが金銭で解決することができるようにしようとする動きだ。

 今回の1番のポイントは「整理解雇との関係」

今回の解雇の金銭解決でまっさきに影響を受けるのは大企業であろう。

以前にも説明したとおり、解雇には客観的合理性と社会的相当性が必要となる。大企業は今まで会社に貢献しない社員であっても解雇無効と判断されることを恐れ簡単に解雇できなかった。

そのため本人が懲戒処分を受けるか事業が赤字となり整理解雇するかしか客観的合理的な解雇はできなかった。

整理解雇にいたっても容易ではない、なぜなら、従業員を削減する時に誰をリストラするのか会社が自由に判断することができないからだ。そのため希望退職を募ることになり、本来なら会社が辞めてほしくない優秀な社員までも辞めていってしまうという結果になった。会社に残るのは会社にとって必要のない出来の悪い社員ばかりとなるこも考えられ会社にとってはよろしくない。

ここで今回の解雇の金銭解決が決定されたのなら、能力の低い社員を狙い撃ちにできるというメリットがでてくる。整理解雇で希望退職を募って高遇で退職させていたよりも安い解決金で能力不足解雇が可能となるのなら、おそらく大企業はここぞとばかりに能力の低い社員を解雇するようになるだろう。

解決金という解雇の一つの目安を企業にとって有利に作り上げるために、今頃大企業は必死にそろばんを叩いているかもしれない。

中小企業ではどのような影響が出るのかはまた次回に書きたい。

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