福祉介護で泊まり込みの仮眠に時間外割増賃金はつかないのか

福祉介護で泊まり込みの仮眠に時間外割増賃金はつかないのか

解雇特区

老人介護施設での泊まり込み

福祉介護分野で働く労働者にとって深夜勤務は当然しなければならない労働条件となっている事業所が多いです。

しかしながら、介護福祉分野の経営者の中に、この深夜勤務に対しての労働基準法に則った時間外割増賃金が支払われていない事業所が見受けられることがあります。

今回は勘違いされやすい福祉介護施設や障害者施設で働く場合の深夜労働について説明してみたいと思います。

仮眠時間は労働時間なのか

パートアルバイト格差

福祉施設で働く場合の泊まりこみなど深夜勤と称されるものの中には仮眠時間が設けられている勤務体系が多いです。

この仮眠時間は労働者にとって労働する時間ではない、つまり使用者からの指揮命令に従うこと無く自分の自由にできる時間が含まれていなければなりません。

しかし、日本人的労働観から考えますとこれを簡単に割り切ることは非常に難しい問題をはらんでいます。

たとえば、同じ施設内で働いていながら、深夜に障害者や老人が突然徘徊したなどで騒動になるということは、それほど珍しい現象ではありません。

介護施設の利用者が突発的な行動をとる時、仮眠時間中の労働者はその光景を見ていながら何もしないでいることが出来るでしょうか。

実際はルールはルールとして仮眠時間中の従業員は何もしないでいるほうが大切なことなのかもしれません。

しかし、わたしたちの社会の労働価値観はまだその辺が明確に割りきって行動できる人は多くありません。

困っている仲間がいたら何も言わないでも助けるという暗黙のルールが有り、もしそれに従わなければ、「あの人は困っている時に何もしてくれない」と言っていじめの対象にすらなりかねません。

そして、そこに労働者の「善意」からくるボランティアが含まれ明確な時間外労働とは判断されない要素になるのです。

しかし、このような事態が毎回のようにあるのであれば、それはもはやボランティア的善意からの行動ではなく、経営者による黙示による指揮命令での労働だと判断できます。

実際問題、そのような労働者の善意を悪用するブラック企業の介護事業所は少なく無いと聞いています。

仮眠時間に労働からの解放がないのであるならそれは労働時間です

労働から解放されない仮眠時間労働時間です、割増賃金をしっかり請求するのは労働者の義務です。

ここで、そのような状態を予期した上での仮眠時間を取り入れるのであるなら、この仮眠時間は労働からの解放が見込めないものであり、労働時間として判断されるべきものとなります。

このへんの境界線を曖昧にしたまま、労働者が「善意の労働」を繰り返すことは労働自体の安売りであると同時に同じ職場で働く労働者たちへの裏切りでもあると考えられてもしょうがないと思います。

つまり、仮眠時間での突発的な事態に対して労働者の対処が求められるのであるならその仮眠時間は労働時間と判断されるべきものであり、時間外労働に対する割増賃金と、深夜労働の割増賃金を請求すべきものとなるのです。

ここで大切なことは、これ以上、労働者の長時間労働やサービス残業を許す労働環境と決別するためにも、サービス残業は絶対に許さないという労働者の団結が必要だということです。

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