介護や福祉関連のサービス残業の実態と准正規労働について

介護や福祉関連のサービス残業の実態と准正規労働について

パートアルバイト格差

わたしの知人が経験した介護施設の就業環境について、驚くべき実態を聞いたことがある。

介護施設長曰く「この職場に残業はありませんので残業代も出していません。」

知人「残業がないというのなら定時に帰れるということなのですね。」

施設長「いいえ、この業界(福祉)に残業という概念がありません。だから残業代を払わないということです。」

冗談のような話だが実話だという。

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介護職を取り巻く不適切な職場環境はどのようにつくられるか

もう数年前のことになるので、医療福祉分野も様々な改革があり改善されていると思われるが、それにしてもここまで開き直られる状態だったとは驚きの話しである。

しかし、話をよく聞いてみると、その職場で一番良くはたらくのがその施設長であったとのことだ。

施設長が掃除から施設の修繕等なにからなにまでやっているそうだ。

施設長自身が雇われ施設長であった場合、おそらく管理監督者扱いをされ残業代が支給されていなかったのではないだろうか。

そして、一番良くはたらく施設長ですら残業代が払われていないのだから、そこではたらく介護職員も残業代をもらえなかった、あるいは残業代を請求しづらかったのではないだろうか。

管理監督者と言えども有名な名ばかり管理職として残業代を請求できることは以前のエントリーでも取り上げた。

管理職のサービス残業の問題名ばかり管理職|労働相談ニュース

福祉介護分野は労働環境をもっと改善する必要がある。

ただこのような状況に対しても、労務管理をしっかりする体制さえあれば改善する余地はあるのである。

たとえば、最近厚生労働省で発表された正規労働者と非正規労働者の中間に位置する准正規労働者という概念だ。

この准正規労働者を必要とするのが介護福祉分野ではないだろうか。

大学卒業して総合職などの職に就いた女性が結婚を機に育児等のために一度仕事をやめて家庭に入るという現象は内閣府が公表する男女共同参加白書の女性労働の推移M字カーブとして表されている。

そして、そのような女性が再度正規職員として採用され再就職するのはなかなか難しく、パート社員などをしているという日本の職場状況がある。

准正規労働者では一家の大黒柱として家計を維持するのは難しいという問題はあるが、 福祉介護分野こそこの准正規労働者という概念を使いせめてサービス残業などという劣悪な職場環境をなくしていくことが必要となっていくのではないだろうか。

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